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20171020

Company in France

私が好きな、大道芸とからくり人形。この系譜を踏んだカンパニーがフランスには幾つかある。

サーカス(circus)は古代エジプト時代に始まり、ローマ時代にその原型がなされた。また、近代サーカスの原点としては1770年のイギリス「アストリー・ローヤル演芸劇場」での開催とされる。当時、未知なるものや非日常を連れてくる特別な存在だったサーカスも、映画やテレビが登場し、徐々にそれに歓喜する人々は減っていった。

1970年、映画監督のフェリーニは「道化師」という映画の中で、サーカスの死について繰り返し語った。サーカスの火を消してはいけない。この時代に、演劇界やフランス政府に、「新しいサーカス」の魅力を生み出そうという動きがではじめ、サーカス学校が次々に誕生し、カリキュラムには、ダンスや演劇、音楽、美術などの専門家が招かれ、総合芸術的サーカスが生み出されていった。



シルク・ヴォスト(CirkVOST)


1993年にフランスで誕生した空中ブランコ集団「レザッソ(Rezasso)」を前身とする、現代サーカスを代表するカンパニー。サーカスの花形 空中ブランコに特化したパフォーマンススタイル、開催地の景観を変える圧倒的インパクトと美意識あふれるステージ美術で、「ヌーヴォー・シルク(Nouveau Cirque)」の旗手となった。


リメディア(L'immédiat)
リメディアは「サーカス」にジャンル分けされることが多いが、サーカスを連想させる、空中ブランコ、綱渡り、ピエロや動物などは出てこない。

カンパニーを率いるカミーユ・ボワテル(Camille Boitel)は、フランスで200以上といわれるサーカス学校ピラミッドの最高位、「アカデミー・フラテリーニ(L'Académie Fratellini )」でサーカスを学び、1997年にアクロバットを中心とした劇団「シンフォニー・ドゥ・アヌトン(Symphonie du Hanneton)」に参加してから、大きく飛躍した。この劇団を創ったのは、チャーリー・チャップリンの孫であるジェームス・ティエレ(James Thiérrée)。上演中、台詞はいっさいなく、アクロバットな動きと、大掛かりでオリジナルな舞台装置などで魅せるスタイルは、リメディアでも活かされている。

Camille Boitel : "L'immédiat"



ラ・マシン(La Machine)

劇団ロワイヤル・ド・リュクス(Royal de Luxe)で巨大人形などの造形を行っていたフランソワ・ドゥラロジエール(Francois Delaroziere)が他の劇団や、様々な目的で巨大マシンに関わっていた仲間を集め、1999年に独立。

設立後はしばらく劇団ロワイヤル・ド・リュクスと仕事を共にし、専属の巨大機械制作をおこなっていたが、2008年よりラ・マシンとして独自のパフォーマンスも行うようになった。 最初のパフォーマンスは 巨大なクモ型機械を製作、操作し、世界中から高い評価を受けた「La Princess」。

この「La Princess」で操作された巨大クモは2009年に横浜の赤レンガ倉庫でもパフォーマンスを行い、日本でも注目を浴びた。



ジンガロ(Zingaro)

主催者であり制作や演出を手掛けるバルタバス(Bartabas)が、さまざまな国籍の団員や馬を率いて、パリ郊外のオーベルヴィリエ(Aubervilliers)を拠点に世界各地で公演を重ねている騎馬劇団。1984年の創設以来、多彩な民族や文化にインスパイアされた独自の舞台作品を創造し続け、そのアートと馬術が融合した類まれなパフォーマンスは、世界中で高い評価を受けている。