うつし世に人や獣や鳥がいるのと等しく
この世ならざる妖（あやかし）も遍くいるもの
どういう筋でなったにせよ
妖の道理は人にはわからない
モノとは荒ぶるカミのこと
ケとはヤマイのこと
物の怪はひとを病のように祟る
恨み、悲しみ、憎しみ
激しい人の情念が妖と結びつくと魔羅の鬼
物の怪のかたちと、真と理
真とはことのありさま
理とはこころのありさま
人は世に生まれるもの
妖は世にあるもの
生まれるものとあるものが
真と理を伴えば
かたちを得る
かたちを得て
あってはならぬ物の怪が生まれる
物の怪を絶やすことはできぬ
物の怪を切る祓うことはできる
故に剣あり
剣を使う手がある
